彼と彼女のソネット
今の私達をもしもなにかにたとえたなら
朝の霧のなかで道をなくした旅人のよう
いくつもの偶然からあなたにひかれてゆく
星は瞳に落ちて
いくつもの夜を超えて渡った時の迷路
解きあかしてきたのに
おおきなあなたの胸ひとりはなれた木の葉のような
心ささえたまま かわいた風は私を運ぶ
君は、そう••••••いつのまにか知ってる
僕をこえて歩いて行けることを
懐かしい白い指に触れても
ほどけてゆく 遙かな愛の思い
こんなに近くにいてあなたが遠のいてく
足音を聞いている
もう一度いそぎすぎた私を
弧独へ帰さないで
いつまでもあなたのこと聞かせて
愛をあきらめないで
もう一度いそぎすぎた私を
孤独へ帰さないで
いつまでもあなたのこと聞かせて
愛をあきらめないで