小さな子供を胸に抱いた
君は恥かしそうに頬を染めた
久しぶりだね
しあわせそうな君の笑顔は
噂は聞いたよ結婚したことも
だから恥かしそうにしなくていいよ
悪かったのは僕の方だよ
もう何年になるだろう
さよならもお互いに言うこともないまま
僕たちが別れたあの頃
君のこの子は元気そうだね
君と同じえくぼが可愛らしくて
僕を誰かと間違えてるよ
僕は君のパパじゃない
あの頃の僕は若かったよ
無茶だけがとりえの苦い日々で
君の愛さえとどめられずに
離ればなれさ
不思議なものだね時代は移って
家並みもすっかり変った町で
昔のままの君に
出逢った夢を見てるようさ
さよならをもう一度
ほほえみを込めて
過ぎた日の涙に手を振ろう
ほんのわずかな出逢いだったよ
冬にしてはほのかな陽だまりの中
手を振る君の笑顔の目から
あふれる涙こぼれて